おはこんばんにちは。福岡市城南区にある探究学習スクール「CAN!Pラボ」の鈴木です。子どもたちの「やりたい!」を実現する塾をやっています。
今回のテーマは子どもの「好き」についてです。
それではどうぞ!
「何が好き?」に答えられる?
小学1~3年生対象のCAN!Pラボジュニアでは、自分の「好き」を見つけることを一つのテーマに活動しています。
料理や工作といった活動を通しながら、自分の「好き」を見つけていきます。
ホットケーキプロジェクトについて話し合いをする様子(1年生)
ロボット作りたい。パスタつくってみたい。人の喜んでいる顔が見たい。といった『好き』をみつけよう!と動いてはいますが、なかなか『好き』ってハードルが高いもののように感じています。
例えば、子どもたちに質問したときのことです。
「最近何が好きなの?」
返答は
「最近、○○が好き!」
という子もいれば
「...わかんない...」
「...知らない....」
という子もいます。
別の例で言えば
小学4~6年対象CAN!Pラボとして
「好きなプロジェクトやってみよう!」
と子どもたちに提案してみたところ
「これやりたいんだよ!」と自分のやりたいことがはっきりしている子は10人いれば2,3人ぐらいです。
「あぁ、、だから『やりたいこと』や『好き』を持っていない子たちが多いのか...」
ということを言いたいわけではありません。
「好き」を持つ子が少ない。のではなく。
もしかしたら「好き」まではいかないけれど、それ以前の段階の子だっているんじゃないのか?ということを考えるきっかけになりました。
「好き」の前段階
「好き」の前段階について考えるようになったのは、先日ミーティングしたときのスタッフの一言だったんです。
「好きまではいかないけどさ、『気になる』ってことない??」
「確かにーーーー!!!」
子どもたちの様子・今後の予定をシェアするために、毎週スタッフミーティングを実施しています。
「好き」まではいかないけれど
・なんとなく触れてみたい
・なんとなくやってみたい
・なんとなく知りたい
・なんとなく見てみたい
・なんとなく経験したい
といった「なんとなく気になっちゃう段階」があることに気がつきました。
そしてその「なんとなく気になっちゃう段階」って、スルーされることもあるように感じています。
質問「何が好き?」に対して、子どもたちが考えていそうなことを例にとります。
例:「何が好き?」と聞かれたら
① めちゃくちゃ好きなアイドルやゲームを答えちゃおう!
② うわぁ...なんて答えよう、でもとりあえずみんなが好きそうなこと答えとこーっと
③ なにもない...前やってたあれは途中でやめちゃったしな...好きとは言えないし...よし「わからない」っと。
①②の子たちは「好き」があるように見える子
③の子たちは「好き」が見つかっていないように見える子
「好き」が見つかっていることがよいことで、それ以外はよくない。という「ある/ない」で判断してしまうのは、もったいないことです。
もしかしたら③の子は「気になっちゃうレベル」のことがあるかもしれないのに、、
だからこそ子どもたちの「好き」よりもハードルの低い「気になっちゃう」レベルのものまでピックアップしようと考えています。
続いて実践を紹介します。
「気になっちゃうものあつめ」
こちらは先日CAN!Pラボジュニア(1~3年生対象)で行った「気になっちゃうものあつめ」です。
やってみると子どもたちの「気になっちゃう観点」がそれぞれに違うことがわかりました。
「みてみて!さくらんぼとったの!」
気になっちゃった2階の階段。気づいたことをみんながメモします。
もくもくと描いた作品を発表する熱がとまりません。
施設内の「気になっちゃう箇所」を写真に収め、模造紙に写真を模写し、チームごとの作品を完成させる。といった。繰り返しにはなりますが、子どもそれぞれに「気になっちゃう箇所」が違うのです。
同じ人間は一人もいない
これはいつの時代でもそうですが、どんな教育をしたって「みんな同じ」になることなんてないと思うんです。
子どもそれぞれに「今日つまんねぇな」とか「なんかこれ気になるなぁ」といった個別の事情があるわけです。どんな同じことをやっていたとしたって、感じ方や考え方に「その子らしさ(ユニークさ)」が表れます。
「好き」って氷山の一角にすぎないのかも。「気になっちゃう」ことにも焦点を当てたい!
「好きまではいかないけど、人に話したい気になることがある」
「好きまではいかないけど、やってみたいことがある」
そんなこと起点で始まった素晴らしいプロジェクトもありました。
「なんかやってみたくなったから、とりあえずイス作ってみるわ!」から始まったプロジェクト。ひじ掛けもつけちゃえ。
今度は友達と協働。ひじ掛けにドリンクホルダーつけちゃえ。
「なんか最後まで挑戦してみたくなったんだよね」
「やってみたら意外とできてうれしかった」
「なんか、、おもろいねこれ!」
そうやって目をキラキラ輝かせる子たちの姿をみてきたからこそ、「子どもが今、どう感じたか」を「気になっちゃうレベル」で一緒に発見したいと考えています。
小学生の間にそんな「原体験」を積めるCAN!Pラボにできるように。
今後もスタッフのみんなと、そして関わってくださるみなさんと一緒に考えていけるとうれしいです。
CAN!Pラボの3か条のうちの一つ。みんな「ユニーク」でいていい。
今後もまだまだみんなのチャレンジは続きます!発信をお楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!